つらみ日記

140字に収まらないツイートをします.

「忘れない」 誰かの声が切なく響く 始まる予感にふるえて

生活

何で,こんなにハードワークに悩まされているのかが分からない.

大学院生の分際で「時間で金を買う」生活にシフトするのは大変まずいのではないか.

来期は絶対に柏図書館でアレしてもらって本郷行きを週1に制限します.自分への約束です.

arXiv

今日は少し多めに時間使った気がする(気がする(気がする))

1つ目は量子計算.量子計算の性能を定量化するのに,対処できる問題の複雑性クラスが指標としてしばしば用いられる.これに基づき,qubitを用いた量子計算機が古典系のそれに比べてどの程度優れているかを”quantum supremacy”と呼ぶ.この論文は,quantum supremacyに関わるとされるanti-concentration theorem(訳語を知らない)1に関するもの.ぶっちゃけ,自分にとっては専門用語的に外国語の嵐だったので,量子計算の勉強をしようというお気持ちになったところで素直に明日を迎えることにしました.けど,この辺は冷却原子系でシミュレートしたquantum supremacyだったりして,自分にとっては良い入り口になりそうです.Natureのレビューも分かりやすそう.

2つ目は,Calogero模型という名前だけは聞いたことのある模型で,いい感じにソリトン解を構成したというお話.前々からこの辺を使って量子可積分系の勉強をしたいと思っていた矢先に,また火を付けられてしまった.思えば,大学院進学直前と直後は可積分系に若干の熱を上げていたんだったな.殆ど何も勉強できず,何も身に付いていないけど.少しは子供のような心を取り戻したい.

3つ目は2準位井戸のBose-Hubbard.粒子間相互作用の強さを変えていくと,片方の井戸に局在した局在状態から2つの井戸に等配分で分布する非局在状態への動的相転移が起こる.これ自体は予測が付くが,この論文では,系全体の粒子数を連続変数として取り扱う「連続変数法」(そのまんま)というのを用いている.趣旨としては方法の有効性の確認.

4つ目は,2次元の冷却フェルミ気体の応答関数に動的BCS理論というものがぶち込めて,その有効性を量子モンテカルロで(ある程度)裏付けましたよというお話.ここで使っている量子モンテカルロアルゴリズムは「補助場量子モンテカルロ(AF-QMC)」というやつらしい.粒子間相互作用はゼロレンジ引力で,例えると「射程範囲内に入ると急に手を引いてくるやり手の格闘家」みたいなのがそこら中をウヨウヨする感じ.動的BCS理論の枠組みでは動的構造定数というのが分かるらしいが,この量の物理的な意味は知らん.というか,BCS理論自体に明るくありません().

5つ目は,折り紙の物理に関わる話であり,今日一番面白かったかも知れない.これを物理と呼んでいいのかは分からないが,最初目を通すのに手間取ったので,いくつか基本事項になるかもしれないことをまとめる.まず前提として,「折り紙の構造がなす空間」に興味がある.たとえば,鶴を一旦作ってからほどくと,紙には無数の折り目が出来ている.鶴は,この折り目の集合$\left\{f_{i}\right\}_{i=1,2,\cdots,n}$に対して,折り目周りの回転角${\theta_{i}}$のある(連続的に変形される)配位として表現される.この連続変形の軌跡が一次元的になるような配位空間を考えるわけである.極端な例を示すと,$n=1$として対角線の一つを$f_{1}$として採用すると,得られる配位の末端は山折($\theta_{1}=-\pi$)か谷折り($\theta_{1}=\pi$ )のみである.そして,究極の縮重点が$\theta_{i}=0$という何も折られていない状態flat state)である.一般に,折り紙で可能な全ての折り目集合に対して,$\theta_{i}=0$を全ての$i$で満たす点(いわゆる原点)が究極の縮重点なのは言うまでもないが,ここまで理解したところでもはや限界だった.また似たのに出くわしたらちゃんと読もう.

6つ目以降はもはや適当にアブストに目を通しただけで何のことやらさっぱり分かっていません👏

研究

数値計算,やはり慣れてきていてもFortranのコードをデバッグして同じ事を繰り返すのは精神的に堪える.特に,非平衡系のシミュレーションをやっている限りALPSのような便利ツールも効力を失うし,研究している間は独自のやつをずっと保守し続けるハメになる.ALPSについては,自分がその用法を一切心得ていない故の話かも知れないが,使えたとしても使えなかったとしても「driving boundary付きのkinetic Ising modelでマクロな流れを評価する」みたいなのって需要がある気がするので,これ自体をパッケージ化したりALPSに組み込んでもらうなどすれば自己満足度合いは上がりそう.後,Fortranのコードを(エディタのサポート付きとは言え)手で組み立てていくのって,何かいつもの決まった手続きが感じられなくて辛い.毎回モジュールやサブルーチンの依存関係を変えている気がするのも,自分がFortranに習熟していないというだけでは納得が行かない.多分,もともとオブジェクト指向でやりにくいんですよ.とか思っていた矢先に,こんなページが見つかった.

Ruby による Fortran コード自動生成システム

これをどう自分の計算に役立つのかは分からないが,

  • 今,傍らでRubyを勉強している
  • 少なくともコード生成と保守を自動化出来るのは大きなメリットである

という2点で興味を惹かれる内容である.後,ちゃんとALPSを勉強します.情けないので.


  1. あるクラスのランダム行列のパーマネントに対する(数学的な)主張だそうです.