日本語練習帳

つらみのラプソディを歌います

光る風を追い越したら 何が待っているのかな

arXiv

[1706.09026] Boundary-Driven Twist States in Systems with Broken Spatial Inversion Symmetry

薄手の擬2次元のスピン系で境界条件が無視できなくなるというのは,サイズ効果としていつも納得する.ところが,熱力学的な自由エネルギーの最小化問題を与えられた境界条件とのセットとして解くと,その結果が境界条件に依存するのは(もっと基本的なレベルで)自明に思える.何故だろう.ただ,この論文が主張しているのは

DM相互作用などの空間反転対称性を破る項は境界とイイ感じに結合して非自明な状態を引き起こす

ということなので,単にサイズ効果だとか「最小化問題と境界条件はセットである」みたいな数学的なレベルの話から直ちに導かれる話ではなさそう.こういうのが磁気摩擦と結び付いたら面白そうだな.古典系で有効的なDM相互作用をシミュレートするようなのを用意できれば,また新しいアイデアになりそう.

思った矢先にこんなのがあった.

https://journals.aps.org/prb/abstract/10.1103/PhysRevB.95.224433

2台ピアノ

地味にだけれども,人生で初となるかも知れない2台ピアノの演奏会の練習をした.

あれって,ピアノ間の通信の規格がよほどしっかりしてないと成り立たないんですね.

youtu.be

有名なプーランクソナタを軽々演奏する彼らも,血反吐を吐くような努力をしてピアノ間の通信規格を確立したに違いない.

よく見たら,Primoがかの有名なVadim Rudenko先生であった1

それで,僕は各種の演奏形態を並列計算の規格やハードに例えることにした.

どうだろう.オーケストラや吹奏楽は,多くの楽器が曲中で単音を担うことから,例として挙げたけど,機動力のある多人数合奏なら何でも当てはまる気がする.ピアノでは絶対に出来ないような2重音,3重音の迫力ある機動を見ると,これはまさにオーケストラが持つ構造的な並列性だなと思うのですよ.

本当に言いたかったのは,1台4手(連弾)はピアノが一体化したような感じで弾けるから特に相手とのやり取りを特段気にすることもなく,ただ「衝突しないように」だけ気を付ければいいというイメージ.勿論,曲の種類によってはこの辺の描像が成り立たないやつもあります.ブラームスハンガリー舞曲はこっちで,ラヴェルマ・メール・ロワは例外だと認識しています.

で,2台ピアノはちゃんと通信規格を確立しないと合わせられない上に,一人が勝手に暴走する危険性もある.まさにMPIだなと.しかし,衝突の危険はない.そういうことです.


  1. 気になる人は「カプースチン ピアノソナタ第9番」で検索して下さい.多分,商業録音は1件しか引っかからない筈で,それの演奏がRudenko氏です.

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