日本語練習帳

つらみのラプソディを歌います

Never you can stop me 誰もが

研究

疎行列の扱いって簡単なようで,ややこしくて,よくわからないんですよね.

まず「ある行列を疎行列として扱って良い条件(定義)」が書かれた文献がない.

自分が扱おうとしている行列は「全成分数$N\times N$に対して$\log N\times N$成分のみがノンゼロ」なので,$N$を増やすとノンゼロとなる成分数の比が$0$に漸近する1.だから,まあ通常の疎行列に対する処方箋(Alnoldi法でHessenberg行列にmapして,そこからQR分解によって上三角行列にmapするなど)は使えるだろうと思っていた.

そこで気付いたのだが「上三角行列に持っていける」ということは明らかに「成分数に上限がある」ことを示唆している.最初調べていて,「ひょっとすると明確な定義などは存在しないのではないか」という思いに駆られたが,明らかに疎行列ならば満たす性質が幾つかある筈だという考えは当たっていた.

疎行列自体は,多くの場合その圧縮性が重要なので,どうしても数値解析・データ処理の分野からの参照が目立つ.だからと言って,現代の線形代数の教科書にその辺の記述が見当たらないのは,物理屋としては少々不満なお気持ちになってしまう2.「疎行列の処理を(飽くまで数学的な立場で)厳密に定式化しつつ,その限界をバチッと示す」みたいなのが欲しかった.

後,密行列(全成分がノンゼロ)を扱う時に比べると,(同じメモリ量が確保されていれば)疎行列の場合の方がより大きなサイズを扱えるのは明らかで,そういうメリットを生かす方法を考える必要がある.というのは,構成する時に一時的にでもナマの疎行列のサイズの配列を作ってしまうと元も子もないからである.CSRCompressed Sparse Row)による圧縮形式で最初から構成し,途中でナマの疎行列に展開することなく一貫して計算できたら良いのにという感じがある.

逆に上手くコーディングできれば,計算ソフトとしては計算結果と同等の価値がある気もする.

勿論,最初の段階で構成するのは簡単だとしても,どこかで必ず解凍する過程が必要になりそうで,それがネックになってしまうのは勿体無いなあというお気持ち

勉強

CPTP写像Completely Positive Trace Preserving map)という言葉を縁あって2週連続で聞くことになったが,具体形を示されるまでもなく「確率行列がこのクラスに属する表現の一種である」と今日初めて気付いた.

なので,CPTP写像の満たす性質ならば,確率行列も満たすと言って良さそうだが,逆に確率行列が満たす特別な性質をCPTP写像に拡張するという考えは,物理ではあまり聞かない.というか,むしろGoogleStochastic Matrices CPTP mapsと叩いたら先頭にこんな論文が出てきたくらいであった.

The complexity of divisibility - ScienceDirect

arXiv版: [1411.7380] The Complexity of Divisibility

大変面白そうなので,ゆっくり目を通してみたいと思いつつ,自分の研究に応用できるのはまだまだ先かなぁと考えてみたり.

ブログタイトル

昔,LeafというブランドのPCゲームに無常の価値を感じていた頃がございました.その時に触れたとある作品『Routes -ルーツ-』のリメイク版(on PS2)のオープニングです.

そういえば,ダンまちの第7巻を読了した.

ダンまちは,研究室配属前のB4に読ませたい一品である.その理由は,既に読まれた方たちにとっては自明だろう.


  1. そういえば,挙動を見たくて完全に何気なしにGoogleの検索窓にplot log x /xと叩いたら何とグラフを表示してくれた.さすが.

  2. 僕の不勉強故に,幾つかの重要な教科書や論文を平気で見逃している可能性があるため,この記事を読まれたらこっそりコメントで教えて頂けると嬉しいです.